電子契約の毎日運用を安定自動化!頻発するエラーと誤送信から脱却し、3時間の処理を30分に短縮・最大6時間のエラー修正業務もゼロに

三和建設株式会社
三和建設株式会社は、1947年創立、大阪に本社を構える総合建設会社です。食品工場や工場関連施設、危険物倉庫などの特殊倉庫、社員寮といった専門性の高い施設に特化して事業を展開しています。
幅広い建物を手掛けるゼネコンの中で、専門領域に特化し、長年にわたって培ったノウハウを有しています。
今回は、同社アシスト本部 経営管理グループの山下さん、ネハさんにReckoner(レコナー)導入の背景と成果について詳しくお話を伺いました。
Reckoner導入前の課題
- 注文書データを電子契約サービスへ連携する処理をRPAで自動化していたが、Windowsのポップアップやブラウザのアップデートなどの影響で頻繁にエラーが発生していた。
- エラーは週に2〜3回の頻度で発生、その修正作業に30分、送信に1〜2時間を要していた。
- 注文書の送付は、1件ずつ行う作業をRPAで代わりに処理しているだけで、件数が増える月末には送信時間が5~6時間かかることもあり、他プログラムへの影響も大きかった。
- エラー分を人手で送付対応する際に、誤送信が発生してしまうケースがあった。
導入の決め手
- RPAのように画面変化に左右されずAPI連携で安定稼働できる点に魅力を感じた。
- テスト期間中にデモサンプルを作成してもらえたことでスムーズに導入を開始できた。
Reckoner導入による効果
- 最大6時間かかっていた処理が、現在では15〜30分で完了。処理速度が大幅に改善。
- 月末にはエラー対応と処理に丸一日かかることもあったが、導入後はエラーがゼロに。
- 人手を介さない仕組みにより誤送信が解消され、業務の正確性が向上。安心して任せられる体制を実現。
頻発するエラーがRPA見直しのきっかけに
――ご自身はどのような役割・業務を担当していますか?
アシスト本部の経営管理グループに所属し、全社システムの運用管理やDX推進を担っています。
日々の業務改善から新しい仕組みづくりも含め、組織全体を横断的に支える役割を担っています。
――Reckoner導入前はどのような課題がありましたか?
注文書の電子契約送付をRPAで自動化していたものの、頻繁にエラーが発生していました。
Windowsのポップアップやブラウザのアップデートなどの影響で処理が止まってしまい、そのたびに対応に追われる状況が続いていました。
エラー修正には毎回1〜2時間を要し、発生頻度は週に2〜3回。
さらに、注文書の件数が増える月末には修正と処理にほぼ丸一日かかることもありました。
対応に時間を奪われる状況が続いたことが、RPAを見直す大きなきっかけとなりました。
――Reckonerを知ったきっかけを教えてください。
電子契約サービスWAN-Sign(ワンサイン)を提供する、株式会社NXワンビシアーカイブズ様から紹介を受けたのがきっかけです。
RPAでは画面の変化に振り回されるため、API連携で安定的に稼働できる点に魅力を感じました。

(写真左から)アシスト本部 経営管理グループの山下さん、ネハさん。
デモサンプルとサポート対応で導入をスムーズに
――Reckonerを選んだ決め手は何でしたか?
テスト期間中は「本当に動くのか」「自分たちで構築できるのか」という不安がありました。
そんな中で、まず最初にReckonerのご担当者にヒアリングを行っていただき、デモバージョンのようなサンプルを作っていただけたことで、スムーズにスタートできたのがとても良かった点です。
その後、社内の担当者が実際に開発を進める中で多くの疑問が出てきましたが、その一つひとつに丁寧に回答いただきました。
その結果、「これなら大丈夫だ」と手応えを感じ、安心して進めることができました。
――導入プロセスについて教えてください。
開発担当者、前RPAシステムの作成者、そして責任者の3名体制で検証から導入を進めました。
トライアルを活用しながら段階的に進め、最終的な契約までおよそ3か月で移行することができました。
注文書データを自動送信するワークフローを構築
――どのようなワークフローを構築されたのですか?
具体的な流れは、まずGoogle Driveから注文書PDFと注文書一覧CSVを取得します。
注文書一覧の中からメールアドレスが含まれているファイルだけを抽出し、大阪本店か東京本店に応じてフラグを付与。
その後、電子契約サービスWAN-Signにアップロードして自動的に送信する仕組みです。
ワークフローは毎営業日8時30分に自動実行され、処理は通常であれば約15分、多い場合でも30分程度で完了します。

6時間の処理が30分に、誤送信も解消
――導入後、どのような効果がありましたか?
最大で6時間かかっていた処理が、今では15〜30分ほどで完了するようになりました。
処理速度が大幅に改善されたことが、最も大きな効果です。
加えて、月末には修正と処理に丸一日を費やすこともありましたが、導入後はエラーがゼロに。
以前のように5〜6時間を費やして修正対応に追われるというようなこともなくなりました。
さらに、従来はエラー修正の過程で人手による誤送信が発生するケースもありましたが、Reckoner導入後は人の手を介さず安定稼働するため、誤送信はなくなり、業務精度も確実に向上しました。
――Reckonerを実際に触ってみての感想を教えてください。
非エンジニアには少し難しい部分もあるため、将来的にはUIがより直感的になれば、さらに使いやすくなると感じています。
また、プログラミングの知識がある方が扱いやすい場面もあるので、知識のないユーザーでもスムーズに活用できるような工夫が増えると、さらにありがたいですね。
自社開発のシステムやGmailとの連携でさらなる活用へ
――今後の活用についてどのようにお考えですか?
まず、当社が自社開発しているシステムとの連携を検討しています。
現状では一部の操作を人手に頼っているため、Reckonerを活用して自動化できないかを模索しています。
次に、Gmailとの連携です。現在はWAN-Signとの連携で注文書処理を自動化していますが、それ以外の注文についてもメール送信までを完全自動化することで、さらなる効率化を実現したいと考えています。
また、Reckonerに対しては、連携できる外部アプリケーションをさらに増やしてほしいと期待しています。
社内ではさまざまなシステムが稼働していますが、まだAPI連携ができないものもあります。
連携可能なアプリが増えれば、より幅広い業務でReckonerを活用できると考えています。
――お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。
※本インタビューは2025年9月に実施




