「DWHなしで実現できた」多額の保守費と手作業から脱却。3社比較でReckonerを選んだ理由

株式会社アシロ

株式会社アシロは、弁護士・法律相談ポータルサイト「ベンナビ」シリーズなどリーガル分野を主軸に、メディアやHR、保険等の事業を幅広く展開するIT企業です。
同社では、業務管理システム「kintone」や「請求管理ロボ」など複数のSaaSを組み合わせたデータ連携基盤を運用しています。既存環境の見直しに伴い、ETLツール「Reckoner(レコナー)」を導入いただきました。
今回は、プラットフォームチームでインフラエンジニアを担当する藤好 遂士様に、導入の背景と成果について詳しくお話を伺いました。

Reckoner導入前の課題

  • 既存データ活用基盤の運用が特定の担当者に依存。引き継ぎが難しい状況となっていた
  • 毎月多額の保守費用が発生しており、費用対効果の見直しが必要だった
  • 長大なSQLによる処理が複数存在し、エンジニアでなければ運用・保守が難しい構成となっていた
  • 経理担当者が毎月、複数システムへログインしCSVのダウンロードや取り込みを行うなど、手作業が発生していた
  • DWHを活用したデータ基盤構築を検討しており、その前段となるETLツールを探していた

導入の決め手

  • HTTPコネクターが標準で利用できた
  • ノーコード・GUIベースで操作でき、非エンジニアでも扱いやすかった
  • 特定の担当者に依存しない運用を実現できると判断した
  • 「Reckoner」上でデータ加工・整形まで対応できることが分かり、当該業務では当初想定していたDWH構築を行わずに要件を満たせると判断した

Reckoner導入による効果

  • 高コストな既存環境からのリプレースにより、月額のランニングコストを削減
  • 経理担当者によるCSV出力・ダウンロード・取り込み作業を自動化
  • 月初に発生していた作業時間を削減

組織体制の変更をきっかけに、データ連携基盤の見直しへ

――ご自身はどのような役割・業務を担当していますか?

インフラエンジニアとして、社内のサーバーの保守・運用・構築など、インフラ全般を担当しています。
もともとデータ連携基盤の運用は別の担当者が担っていたのですが、組織体制の変更により、私が引き継ぐことになりました。そのため、現在は本来のインフラ業務に加えて、ETLツールやデータ連携基盤の運用・移行も担当しています。

――Reckoner導入前はどのような課題がありましたか?

以前は、「kintone」や「請求管理ロボ」のデータを取得し、経理業務向けCSVを作成するためのデータ連携基盤を運用していました。その環境は情報システム部の担当者が中心となって構築・運用していましたが、組織体制の変更を機に、見直しを進めることになりました。

しかし、実際に引き継いでみると、運用環境には長大なSQLによる処理が複数存在し、既存環境の保守や運用にはエンジニアリングの知識が必要でした。また、管理負荷も高く、「導入当時とは環境が異なり、現在のフェーズでは運用しやすい環境とは言えない」と感じました。
費用面でも、毎月多額のランニングコストが発生していました。
そこで、より運用しやすく、コストも抑えられる移行先のETLツールを検討することになりました。

複数製品を比較した結果、Reckonerを選定

――Reckonerを知ったきっかけを教えてください。

当初は、DWHを活用したデータ基盤の構築を検討していました。ただ、調査を進める中で、まずは各システムからデータを集約するためのETLツールが必要だと分かり、ETLツールの選定から着手することになりました。

公開情報や製品資料を参照しながら情報収集を行い、「Reckoner」を含む複数のETLツールを比較検討しました。その後、各社との打ち合わせを重ねながら、自社の要件に合う製品を選定していきました。

――Reckonerを選んだ決め手は何でしたか?

「請求管理ロボ」のデータをAPI経由で取得することが要件の一つだったのですが、ある製品はHTTP API連携に追加費用が発生するうえ、専用コネクターも用意されていませんでした。また、別の製品は要件自体は満たせるものの、「kintone」や「請求管理ロボ」といったSaaS連携よりもデータベース連携を得意としており、コスト面でもやや高い印象がありました。

その点、「Reckoner」はHTTPコネクターが標準で利用できました。
また、実際に触ってみると、画面が非常に分かりやすく、直感的に操作できる点も魅力でした。
ワークフローをビジュアルベースで構築できるため、専門的な知識がなくても全体像を把握しやすく、非エンジニアでも運用しやすいと感じました。
この使いやすさも「Reckoner」を選定した大きな理由の一つです。

「まずはDWH」が覆った、Reckonerによる要件実現

――当初はDWH構築を検討されていたとのことですが、最終的に不要と判断された経緯を教えてください。

当初は、DWHを活用したデータ基盤の構築を検討していました。ただ、その時点ではETLツールやDWHに関する知識が十分にあったわけではなく、「まずはDWHにデータを集約する必要があるだろう」と考えていました。

その後、「Reckoner」の担当者から、「Reckoner」単体でもデータの加工・整形まで対応できることを伺い、改めて既存環境で行っている処理を見直しました。
その結果、対象業務については「Reckoner」のワークフローで十分に実現できることが分かり、当初想定していたDWH構築を行わずに要件を満たせるという結論に至りました。

結果として、対象業務では「Reckoner」で必要なデータ連携と加工を実現でき、DWHを導入することなく目的を達成することができました。

――どのようなワークフローを構築されたのですか?

現在、合計4本のワークフローを構築しています。

まず2本は、「kintone」の複数アプリのデータを組み合わせ、フィールド変換や日付変換などを行ったうえでCSVを生成するワークフローです。これまで利用していたシステムで出力していたものと同じ内容のCSVを作成しており、経理業務で利用する3種類のCSVを自動生成しています。

Kintone logo with six blue app icons leading to Reckoner, then automated data integration and generation yielding multiple CSV files. Includes notes on field and date conversions in Japanese: 自動取得, データ総合・加工, 自動生成.

残りの2本は「Amazon S3」へのデータ連携用です。1本は「kintone」のデータをそのまま「Amazon S3」へ格納するもので、もう1本は「請求管理ロボ」のデータをHTTP API経由で取得し、必要なデータ加工や結合処理を行ったうえで「Amazon S3」へ格納するものになっています。

Infographic showing a data flow: kintone to Reckoner to Amazon S3 with 'automatic retrieval', 'data transformation/processing', and 'automatic placement' labels.

経理業務の自動化から、全社データ活用へ

――導入後、どのような効果がありましたか?

まずは、経理担当者が行っていた手作業を削減できました。

以前は、「請求管理ロボ」へログインして複数のCSVをダウンロードし、それを別システムへ取り込む作業を毎月行っていました。
現在は「Reckoner」のスケジュール実行機能を活用し、必要なデータが自動的に所定の保存先へ連携されるため、ログインやダウンロード、取り込みといった作業が不要になりました。現在は一部の業務で先行して運用を切り替えていますが、経理担当者からは「楽になった」という声も上がっています。

加えて、従来利用していた環境をリプレースできたことで、運用負荷の軽減だけでなく、コスト削減にもつながっています。

――今後の活用についてどのようにお考えですか?

現在は経理業務向けのデータ連携を中心に活用していますが、今後は全社的なデータ活用のための基盤整備への展開も検討していきたいと考えています。

当社では、営業やマーケティング、カスタマーサクセスなど各部門で利用するデータが複数システムに分散しており、分析の効率化が課題となっています。AI活用やDXを進めていくためにも、まずはデータを一元的に集約できる基盤が必要だと考えています。

その中で、「Reckoner」には各システムのデータを集約するためのパイプラインとしての役割を期待しています。今後検討するデータ基盤とも連携しながら、部門横断でデータを活用できる環境づくりを進めていきたいと思っています。

――お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

※本インタビューは2026年6月に実施

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