導入企業紹介とインタビュー概要
クルーズ株式会社は、2001年の創業以来、EC、GameFi、メディア、ITアウトソーシング領域を中心に10以上のサービス・事業を展開しています。
同社は、もともとSmartHRを導入しており、新たにグループ会社を含む新たな人事データベースとしてkintoneを導入しました。そこで、SmartHRとkintoneのデータ連携が必要となり、海外製のデータ連携ツールを導入しましたが、日々連携エラーが発生してしまい、サポートもシステムも英語のため内容の理解やエラー対応に時間がかかり、工数が増えてしまいました。
この課題を解決するため、国内製のデータ連携ツールであるスリーシェイク社のReckonerを導入したところ、エラー発生数0、エラー解消のための工数0で、1日90分のロスを削減しました。Reckonerを活用することで、kintoneにタレントマネジメントに必要な情報を集約できたため、グループ各社ごとにテナントが分かれたSmartHRを見に行く必要もなくなりました。
Reckoner導入の背景や決め手、導入効果、今後の展望などについて、クルーズグループ人事労務担当の松岡さん、長谷さんにお話を伺いました。
Reckoner導入前の課題と導入による効果
課 題
- 海外製のデータ連携ツールを導入したが非エンジニアでは扱い切れなかった。
- 英語でのサポートのため内容の理解に時間がかかり、作業が滞ることが多々あった。
- エラー発生時の対応が属人化してしまった。
効 果
- 以前は1日あたり2〜3件のエラーが発生し、1件あたり30分の解消時間が必要だったが、Reckoner導入後はエラー発生件数と解消にかかる工数が0になった。
- SmartHRからkintoneへ必要な情報のみ連携できるようになったことで、SmartHRのアカウントを持たない労務担当者からの人事データに関する問い合わせがほぼなくなった。
- kintoneにタレントマネジメントに必要な情報を集約できたため、グループ各社ごとにテナントが分かれたSmartHRを見に行く必要がなくなった。
――はじめに、御社の事業内容を教えてください。
2001年の創業以来、広告領域、人材領域、ソーシャルゲーム領域と、メイン事業を6回以上変えてきました。インフラやテクノロジーの進化、世の中のユーザーのニーズの変化に合わせて事業を創造するテックカンパニーとして、ITアウトソーシング、EC、メディア、GameFi領域を中心に10以上のサービス・事業を展開しています。
現在は、IT人材業界におけるエンジニア人材の不足という市場課題を解決することを主としたシステムエンジニアリング事業(SES事業)を中心に、「人材×IT領域」を対象として事業展開をおこなっているITアウトソーシング事業をメイン事業とし、さらなる事業成長に挑戦し続けています。
――ご自身はどのような役割・業務を担当していますか?
社長特命執行部に所属しています。クルーズグループの人事として、全社の人事領域(採用〜入退社、労務周りまで)について各社の担当者と連携しながら、事業をより成長させる組織作りと、従業員が安心して長く活躍できる環境整備を行っています。
※本インタビューは2024年11月に実施
SmartHRとkintoneのデータ連携を安定化し、誰もが使える仕組みを検討
――Reckonerの導入前にどのような課題がありましたか?
コスト削減とツール活用の効率化を目的とした全社的な取り組みが始まり、タレントマネジメントシステムを解約し、グループ会社を含む新たな人事データベースとしてkintoneを導入しました。そこで、もともと使用していたSmartHRとkintoneのデータ連携が必要となり、海外製のデータ連携ツールを導入しました。しかし、この製品ではエラーが1日に2〜3回発生してしまい、解消には1回につき約30分を要しました。また、サポートもシステムも英語のため内容の理解に時間がかかり、作業が滞ることが度々あるだけでなく、扱える従業員が限られていたために作業が属人化してしまいました。そこで、誰でもメンテナンスができ、より安定したデータ連携方法の検討をすることとなりました。
エンジニア不在でも安心!
Reckonerの決め手は自走できる体制を整える手厚いサポート
――Reckonerを導入することにした経緯・理由を教えてください。
SmartHRとkintoneの連携が必要となった当時、データ連携ツールの選定ではコスト重視で海外製のデータ連携ツールを採用したのですが、設定が複雑だったのでエンジニアに構築を依頼していました。しかし、そのエンジニアが退職し、引き継ぎも不十分なまま、非エンジニアの担当者が運用・保守を担当することになってしまいました。複雑な設定やエラー発生時の対応に苦労したため、より使いやすい連携ツールの必要性を感じていました。
ReckonerはSmartHRの担当者からの紹介で知り、導入を検討し始めました。他社のiPaasとも比較しました。コスト面では他社の方が安価でしたが、連携が可能だったのはSmartHRの基本情報のみで、カスタム従業員項目には対応していませんでした。その点をReckonerはクリアしており、要件を満たしていたため採用しました。
Reckonerを選んだ決め手としては、手厚いカスタマーサポートに加え、営業担当の対応の良さと操作性の良さ、分かりやすいUIも挙げられます。導入前のデモの段階から何度も打ち合わせを重ね、私たちの要望を丁寧にヒアリングしてくれました。単に要望通りのシステムを構築してくれただけでなく、運用開始後も「もう少しこうしたい」といった細かい要望にも柔軟に対応いただき、本当に助かりました。
操作性も非常に分かりやすく、修正が必要になった際には修正後のお手本を提示していただき、「他の部分も同様に修正してみてください」という形で、複製するだけで修正できるようなサポートをしていただきました。お手本があったおかげでシステムへの理解も深まり、スムーズに作業を進めることができました。
このように、手取り足取りのサポートに加え、他の部分にも応用できるようなやり方を教えてもらえたことで、自走できる部分も増え、大変効率的にReckonerを運用できています。
CSサポートでスムーズに導入!3か月で実現した人事DX
――どのようなプロセスでReckonerを導入しましたか?
2023年11月にトライアル利用をし、2024年1月の有償検証期間を経て、同年2月に本契約に至りました。トライアル期間中はCSのサポートを受けながらシステム構築を進めました。
有償検証期間では、構築したシステムの操作性やエラー発生時の対応方法などを検証しました。その後、最終決裁者のCTOにこれまで抱えていた課題をReckonerがあれば解決できることを示すプレゼンテーションを行い、無事に承認を得ることができました。
導入にあたっては自社IT部門や外部エンジニアの支援の必要はなく、スリーシェイクさんのサポートのみで完結できました。Reckonerの機能実装のスピードにも助けられました。
グループ子会社のSmartHR管理をReckonerで一元化!
kintoneで簡単アクセス、情報共有をスムーズに
――具体的に、どのようなワークフローを構築したか教えてください。
SmartHRとkintoneの人事データ連携でReckonerを利用しています。基本的に人事労務関係はSmartHRで完結しており、kintoneは人事労務の管理者や取締役といった役職者がグループ全体のメンバーを一括して確認する際に、タレントマネジメントシステムのような位置づけで利用しています。SmartHRには様々なデータが蓄積されているため、役職者や管理者が必要な情報を探すのに手間がかかっていました。また、役職によって閲覧権限も異なるため、各社ごとにテナントが分かれたSmartHRを1個ずつログインとログアウトを繰り返して見に行く必要がありました。しかし、ReckonerでSmartHRからkintoneへ必要なデータを連携できるようになったことで、グループ全体の従業員名簿をkintone上で一括で確認できるようになり、簡単に情報の検索・抽出が可能になりました。
直感操作で自在に連携!加速する業務効率化
――実際に使ってみて、Reckonerの性能やサービスの品質についてどう感じていますか?
やはりノーコードで操作できる点がメリットだと感じています。操作する画面上で線をぎゅっと引っ張るだけで簡単にワークフローが構築でき、どこに何の情報が連携されていくのかの動線がシンプルにまとまっていてわかりやすいです。エラーが発生したときも、ワークフローのどこで発生しているのかがパッと表示されるので、スリーシェイクさんに問い合わせるときの説明も容易です。設定・構築で運用回避せざるを得ない場面もあったのですが、やりたいことが今のReckonerで機能的にできなくても、CSがたくさんの代替案を出して親身にサポートしてくれて助かりました。
今後もReckonerを使ってさまざまな連携を試してみたいと考えています。
1日90分のロスを解消!エラー0の安定稼働
――Reckonerの導入により、どのような効果・変化がありましたか?
海外製のデータ連携ツールを使用していたときは、1日あたり2〜3件のエラーが発生し、1件あたり30分の解消時間が必要でしたが、Reckoner導入後はエラー発生件数と解消にかかる工数が0になりました。以前はサポートもシステムも英語のため内容の理解に時間がかかっていましたが、国産のReckonerはすべて日本語なのでエラーを読み解く必要がなくなり、誰でもメンテナンスができるようになったことで属人化も解消しました。
また、SmartHRからkintoneへ必要な情報のみ連携できるようになったことで、SmartHRのアカウントを持たない労務担当者からの人事データに関する問い合わせがほとんどなくなったことや、kintoneにタレントマネジメントに必要な情報を集約できたため、各社ごとにテナントが分かれたSmartHRを見に行く必要がなくなったことで、情報共有やキャッチアップにおける工数削減を実現しました。
人事部の成功体験を全社へ!Reckonerによる更なる業務効率化に向けて
――今後どのようにReckonerを活用していくか、展望をお聞かせください。
現在の契約プランに余裕があるため、Reckonerを最大限活用するためにも、他部署での展開を検討したいです。それぞれの事業部がどのようなことをやっていて、何と何を連携させたら業務効率を上げられるかがまだ把握できていないので、まずはそこから取り組んでいきたいと思います。
――最後に、スリーシェイクやReckonerに今後期待することがあればお聞かせください。
今後はさらに利用範囲を広げて行きたいと考えているため、参考になりそうな活用事例をご提案いただけると、Reckonerをより一層活用できるのではないかと思います。