もうブラックボックス化とは無縁!Reckonerが導くデータ連携の民主化で、店舗情報を迅速に発信し顧客体験向上を実現。
株式会社ツルハホールディングス
導入企業紹介
株式会社ツルハホールディングスは、北海道札幌市に本社を置く、ドラッグストア運営会社を傘下に持つ持株会社です。「ツルハドラッグ」をはじめ、8つのブランドで全国に2,600以上の店舗を展開。東南アジア・タイなど海外で20店舗を超えるネットワークもある、ドラッグストア業界のリーディングカンパニーです。「お客様の生活に豊かさと余裕を提供する」という経営理念に基づき、地域の皆様に信頼される魅力のある店づくりに努めています。
同社では、Webサイトの店舗情報をスマートフォンアプリに連携するにあたり、いくつかの課題を抱えていました。 具体的には、店舗情報マスタの散在、Accessで構築した自社独自ツールの運用負担、スマートフォンアプリの開発ベンダーへの依存などが挙げられます。 これらの要因により、担当者の業務負荷が増大、迅速かつ正確な店舗情報発信にも支障をきたしていました。
そこで、スリーシェイク社のクラウド型データ連携ツール「Reckoner(レコナー)」を導入。低コストで、MEOツール「Yext」からスマートフォンアプリへ店舗情報を自動で連携させる仕組みを構築しました。これにより、Accessで構築した自社独自ツールの廃止、ベンダー依存からの脱却、情報反映のタイムラグ解消などを実現しました。また、副次的な効果として、MEO対策のために導入した「Yext」を店舗情報マスタとして活用できるようにもなり、情報更新の手間削減と情報のサイロ化を防ぐことにも貢献しました。
Reckoner導入の決め手や、効果、今後の展望などについて、株式会社ツルハホールディングス 経営戦略本部 メディア推進部 部長 岩田拓也(いわた たくや)さんにお話しを伺いました。
――はじめに、御社の事業内容を教えてください。
1929年5月に北海道旭川市で創業、今年で95周年を迎えた、ドラッグストアおよび調剤薬局の経営指導・管理を行う企業です。2024年5月時点で従業員数は48,615名(正社員・パートタイマー合計) 、年間売上高は1兆円を超え、日本一の店舗網を誇るドラッグストア・調剤薬局のナショナルチェーンであり、世界2万店舗を目指すビジョナリーカンパニーでもあります。地域の皆さまに愛されるドラッグストアとして8つのブランドを展開する企業の連合体であることも特徴です。
――ご自身はどのような役割・業務を担当していますか?
2020年4月より社長室長としてグループ全社のDX推進を担い、2023年1月より経営戦略本部 メディア推進部の部長として、広報・PR活動を統括しています。具体的には、グループ全体のWebプロモーション強化、動画やプレゼン資料、会社案内などのコンテンツ制作・配信業務などを担当しています。
※本インタビューは2024年9月に実施
自社独自ツールとベンダー依存からの脱却、店舗情報の一元管理、スマートフォンアプリへのデータ自動連携など、抜本的な解決が急務に。
――Reckonerの導入前にどのような課題がありましたか?
当社では、お客様に最適な商品や情報を正確かつタイムリーに届けるため、ホームページやスマートフォンアプリで店舗情報を発信しています。しかし、これらの情報を管理するシステムにおいて、いくつかの課題を抱えていました。
以前は店舗情報をホームページでしか管理しておらず、スマートフォンアプリへの掲載はAccessで構築した自社独自ツールを使用して連携していました。しかし、担当者の退職に伴い、連携の内容がブラックボックス化。運用や改修が困難になり、断続的な不具合への対応にも追われていました。
また、上記の問題とは別に、Googleマップ上への正確な店舗情報表示も課題となっていました。そこで、MEO対策として店舗情報管理ツール「Yext」を導入したのですが、今度はホームページ、スマートフォンアプリ、「Yext」と情報が分散。それぞれの媒体へ店舗情報を入力する必要が生じ、情報更新の手間が増えてしまいました。
そこで「Yext」を起点に、ホームページとスマートフォンアプリへの自動連携を検討しました。ホームページはリニューアルを機に「Yext」の情報表示に対応できたものの、スマートフォンアプリへの連携は機能不足により実現できず。「Yext」からスマートフォンアプリへの店舗情報連携が課題として残ったのです。
この解決策として、まずシステム再開発を検討しました。しかし、「Yext」導入によりデータソースが変更になったため、Accessで構築した自社独自ツールの再構築が必要となり、数千万円という高額費用が発生することと、過去の課題解決の必要性から見送ることに。
次に、外部ETLツールの導入を検討。しかし試しに使ってみた国産ETLツールでは、自力でワークフローを構築することができず、習得と運用に時間とコストがかかりすぎるため断念しました。
そこで、暫定的な対応策として、スマートフォンアプリの開発ベンダーに「Yext」からスマートフォンアプリへの店舗情報連携を依頼。しかし、情報反映のタイムラグ、内容確認の手間、ベンダーへの依存といった課題が残りました。いつまでこの体制を続けられるかという不安も大きかったです。
これらの経験から、低コストで自社運用できる「「Yext」からスマートフォンアプリへの自動データ連携の仕組みづくり」が急務であると痛感しました。お客様に正確かつ迅速な情報をお届けするためにも、抜本的な解決策が必要だったのです。
二人三脚のサポートと機能の柔軟性が決め手。
――Reckonerを導入することにした経緯・理由を教えてください。
Reckoner導入の決め手は、機能面はもちろんですが、担当者の方々の親身な対応が大きかったです。
正直なところ、ETLツールは過去に導入を見送った経緯があるため、最初は不安な気持ちがありました。しかし、Reckonerの担当者の方々は、私たちの状況や課題を親身にヒアリングし、課題解決に真摯に向き合ってくれました。
特に、過去の担当者の退職により、自社独自ツールやスマートフォンアプリの開発ベンダーが行っていた連携内容がブラックボックス化していた点は大きな課題でした。社内に仕様を把握しているメンバーがいなかったのです。しかし、Reckonerの営業担当者とカスタマーサクセスの方は、データ分析を通じて「きっとこういうプロセスでしょう」「このように解決できるかもしれません」と、私たちと一緒に内容を紐解き、解決策を探ってくださいました。まさに「二人三脚」という言葉がぴったりで、お互い手探りで1つずつ検証と改善を繰り返しながら進めていきました。決して諦めず、粘り強くサポートしてくださったおかげで、Reckoner導入という最適な選択にたどり着くことができたのです。
機能面では、Reckonerの直感的な操作性と、スリーシェイク社の高い技術力に感銘を受けました。Reckonerの標準コネクタに無い「Yext」との連携もスムーズに実現でき、柔軟性の高さも魅力でした。
さらに、Reckoner導入によって、以前はスマートフォンアプリの開発ベンダーに依頼していたデータ処理や連携業務を完全に内製化することができました。ベンダーへの依存から脱却し、自社でデータ修正などを行えるようになったことはとても大きなメリットです。
困ったことがあればスリーシェイク社に相談をすれば、なにかしら解決に向けて伴走してくれる、という絶対的な信頼と安心感があります。データ連携やシステム間連携でお困りの企業様には、ぜひスリーシェイク社に問い合わせしてみることをおすすめします。
使えば使うほど費用対効果が高いことがメリット。約2か月で運用開始。
――どのようなプロセスでReckonerを導入しましたか?
Reckonerの導入は、2024年1月26日に無料トライアルに申し込み、約2か月間の検討期間を経て、本契約へと至りました。導入検討から運用開始までは、私が中心となって進めました。
具体的には、まず 1月31日にスリーシェイクの担当者の方とオンラインで初顔合わせを行い、弊社の課題や要望をお伝えしました。その後すぐにデータ検証を開始。2月13日に見積書を提示いただき、上司への報告と社内稟議を経て、2月14日には無事承認を得ることができました。
稟議申請時には、
・従来のシステム開発の場合、高額な費用に加え、改修のたびに費用が発生する可能性が高いこと
・Reckonerは「Yext」とスマートフォンアプリの連携以外にも、様々なデータ連携に活用できるため、汎用性が高く、使えば使うほどコストパフォーマンスが上がること
・データの取得元や出力先が変わっても柔軟に対応できる拡張性を備えていること
などを具体的に説明し、Reckoner導入のメリットを訴求しました。
承認後、本格的にワークフローの構築に着手。3月28日に注文書を提出し、5月7日より運用を開始しました。スピーディーかつスムーズな導入プロセスだったと感じています。
「Yext」からスマートフォンアプリへ店舗情報を自動連携。エラーもSlack通知で迅速に対応。
――具体的に、どのようなワークフローを構築したか教えてください。
「Yext」からスマートフォンアプリへ店舗情報を自動連携するために、Reckonerを使って自動でデータを取得、加工、出力するワークフローを構築しました。
具体的にはまず、「Yext」から店舗情報を毎日CSVファイルとしてAWS S3に自動ダウンロードします。ReckonerでこのCSVファイルをAWS S3上から取得し、スマートフォンアプリが取り込みやすい形式にデータを加工した後、再びAWS S3に出力します。 その後スマートフォンアプリ側では、AWS S3から加工済みのデータを取得して更新するという流れです。
Reckonerのワークフロー実行結果はSlackで受け取れるように設定しているので、万が一エラーが発生した場合でもすぐに気づいて対応できるという安心感があります。常時監視する必要がなく、Slack通知でエラー発生状況を把握できるため、非常に便利です。
非エンジニアでも使いやすく、一貫した手厚いサポート。
――実際に使ってみて、Reckonerの性能やサービスの品質についてどう感じていますか?
Reckonerは、IT専門知識がない私でも直感的に操作できるツールだと実感しています。ノーコードで操作できるため、まさに「非エンジニアでも使いやすい」という営業担当の方の説明通りでした。
充実したヘルプページのおかげで、操作で困った時に自分で解決策を見つけることも容易でした。また、頻繁な機能アップデートにより、常に進化し続けているという印象も受けます。
ただ導入当初は、社内に「Yext」からスマートフォンアプリへのデータ加工処理に関する仕様書がなく、Reckonerでのワークフロー構築には思いのほか時間を要してしまいました。しかし、スリーシェイク社のサポート体制が非常に手厚かったため、大きな問題にはなりませんでした。
質問するとすぐに返信があり、疑問点をスピーディーに解消できました。 また、私の要望に基づいて、ワークフローのサンプルを迅速に作成してくれたこともありました。おかげで、検証作業に集中でき、スムーズに導入を進めることができたと感じています。
以前検討していた他社の国産ETLツールは、チャットや説明動画によるサポートのみだったため、エンジニアでコーディングの知識があれば違ったのかもしれませんが、私には操作が難しい印象を受けました。その点Reckonerは、導入前も後も一貫して手厚いサポートが受けられるので、安心して利用できています。
自社独自ツールとベンダー依存からの脱却。情報発信の精度・スピード・効率性が大幅アップ。
――Reckonerの導入により、どのような効果・変化がありましたか?
Reckonerの導入は、長年悩まされてきた店舗情報管理の課題を解決する、まさに「救世主」のような存在です。
一番の成果は、Accessで構築した自社独自ツールからの脱却です。以前は、担当者しか理解できないブラックボックス状態で、運用や改修に大変苦労していました。その点Reckonerは、専門知識がなくても直感的に操作できるので、誰でも簡単にデータの流れや加工処理内容を理解できます。担当者が変わっても属人化の心配をすることなく、安心して自社運用ができることでしょう。
また、「Yext」導入後も課題として残っていた、スマートフォンアプリへの店舗情報連携も、Reckonerが解決してくれました。「Yext」に登録した情報は、Reckonerを通じて翌日にはスマートフォンアプリに反映されるようになり、お客様への情報提供スピードが劇的に向上しました。以前は、ホームページの情報がスマートフォンアプリに反映されるまで3日ほど必要で、スマートフォンアプリの開発ベンダーによる暫定対応時は週次での連携だったので、更に情報更新のタイムラグが発生していました。Reckoner導入により、お客様にタイムリーな情報をお届けできるようになったことは、大きな成果です。
情報更新にかかる時間も大幅に短縮されました。以前はホームページ、スマートフォンアプリ、「Yext」それぞれに同じ情報を入力する必要があり、担当者の負担が大きかったのですが、Reckonerが「Yext」を起点に情報を自動で連携してくれるようになり、正確な情報が効率的に更新できるようになりました。
Reckoner導入以前は、自社独自ツールや外部ベンダーに頼らざるを得ない状況が続き、ブラックボックス化やコスト増加に悩まされていました。しかし、Reckoner導入によって自社運用が可能になったことで、システムの透明性が向上し、コスト削減にも成功しました。
Reckonerは、情報発信のスピードと質の向上、業務効率化、コスト削減、そして属人化の解消といった、多岐にわたる効果をもたらしました。
全社展開で更なる業務効率化を目指す。スリーシェイクはIT課題の頼れるパートナー。
――今後どのようにReckonerを活用していくか、展望をお聞かせください。
今後は、他の自社独自ツールにもReckonerの適用範囲を広げ、全社的な業務効率化を目指していきたいと考えています。
操作が簡単で学習コストが低い点、そして柔軟性の高さから、Reckonerは様々な業務に適用できると確信しています。データ連携やシステム間連携で課題を抱えている企業にとって、私たちの事例が参考になれば幸いです。
――最後に、スリーシェイクやReckonerに今後期待することがあればお聞かせください。
スリーシェイクさんには、Reckonerの運用や活用サポートはもちろんのこと、当社のDX部門や情報システム部門の相談役として、引き続きご支援いただけると大変心強いです。
例えば、新しいツールの導入や、既存システムとの連携など、ITに関する課題に直面した際に、スリーシェイクさんに相談することで、最適な解決策を見出すことができると期待しています。