kintone×ノーコードETLでエンジニアに依存せずデータベースメンテナンスができるように。
複雑なマーケティングデータを簡単変換・統合・可視化でデータドリブン経営も実現。
株式会社レクリ―
導入企業紹介
株式会社レクリーは、「ジョブリー建設(https://jobree.co.jp/)」をはじめとした、建設業界と物流業界に特化した人材紹介および人材派遣サービスを提供しています。業界に精通したエージェントが在籍し、最大規模の求人数を誇ります。また、セールスとキャリアパートナーが両面担当で対応し、強力なWEB集客力を活かして施工管理職や設計職などの有資格者が多数登録しています。毎月600名の新規登録者を迎え、累計登録者数は17,000名を突破しました。
今回、マーケティングデータの可視化と業務効率化を図るため、複数のデータソースを活用した分析や、自社サイトのメンテナンスをエンジニアに依存せずに行う体制を整える課題がありました。
そのため、『Reckoner』を導入し、広告とGoogleスプレッドシートを連携し、Tableauにデータを取り込む前のデータ統合と加工処理を自動化しました。さらに、kintoneと自社サイトのデータベース(PostgreSQL)を連携させ、kintoneで作成した求人票が自社サイトに自動で掲載される仕組みを構築しました。
Reckonerを導入した感想や効果、今後の展望などについて、株式会社レクリー CTO 中村充(なかむら まこと)さんにお話を伺いました。
課題と導入効果
課 題
- 求職者の情報が異なる場所に分散していたため、KPIのデータ可視化が困難であった。
- ビジネス部門がPostgreSQLのデータベースに求人票を掲載するには、都度エンジニアに依頼する必要があり、コミュニケーションコストがかかっていた。
効 果
- マーケティングデータの可視化が可能になり、リードの状況や歩留まりの変化が把握しやすくなった。
- データに基づいたPDCAサイクルが回せるようになり、データドリブンな意思決定が可能になった。
- エンジニアに依存することなく、ビジネス部門がkintoneで作成した求人票を自動でPostgreSQLのデータベースに掲載することができるようになった。
KPIのデータ可視化が困難。求人票の掲載がエンジニア依存に。
――はじめに、御社の事業内容を教えてください。
当社は2019年に設立され、HR事業を中心に展開しています。建設業界向けの「ジョブリー建設」と物流業界向けの「ジョブリードライバー」など、業界特化型の人材紹介・派遣サービスを提供しています。強力なWEB集客力を活かし、最大規模の求人数を誇り、営業とキャリア支援を一体化したサポート体制が特徴です。
――ご自身はどのような役割・業務を担当していますか?
CTOとして、経営業務だけでなく、プロダクトの設計から実装、採用、新規事業開発まで幅広く担当しています。当社は「組織づくり」を重視しているため、社内イベントや業務改善も積極的に行っています。
※本インタビューは2024年5月に実施
――Reckonerの導入前にどのような課題がありましたか?
主な課題は、KPIのデータ可視化でした。広告情報や求職者の行動データ、決定状況などを結びつけ、Tableauでダッシュボードを作成し一気通貫のデータ可視化を行いたいと思っていました。求職者の問い合わせ前後の情報が、それぞれkintoneや広告ツールなど異なる場所に格納されているので、それらを統合する必要があります。また、異なるフォーマットの10以上のデータソースをTableauで見える化するための加工処理が必要でした。
さらに、PostgreSQLのデータベースを使用した自社求人サイトにおいて、ビジネスチームが求人票を柔軟に掲載できる体制の構築も課題でした。セキュリティ上の理由から、エンジニア以外はデータベースにアクセスできず、都度掲載の依頼をしなければなりません。
新規事業の創出や既存ビジネスの精度向上のために、データ可視化と業務効率化を図るため、エンジニア以外でも扱える、データの連携と加工が可能なツールを模索していました。
――Reckonerを導入することにした経緯・理由を教えてください。
kintoneとPostgreSQLのデータ連携が実現できる適切なツールを探していました。自らコーディングできるものの、リソースの割り当てやITの専門知識が無いメンバーでも運用できる点を考慮し、拡張性を重視。価格や操作頻度、データ変換、UXの観点でも比較表を作成し検討した結果、Reckonerが最適と判断しました。営業担当者やサポート担当者のクイックなレスポンスや、要望実装の迅速さも好感触で、今後のプロダクトの成長にも期待が持てました。
比較対象ツールの中には、OS要件や昔ながらのUX、サポート面での不安を感じたツールもありました。コードを書けばやりたいことが行えるものもありましたが、他メンバーが扱うには難しいと。
kintoneと接続できて簡単に設計ができる。そして要件を満たしていて、価格も安いサービスはReckoner一択。担当者と機能的な部分を総合的に判断し、採用を決定しました。
3つの用途でReckonerを活用。ドラッグアンドドロップで操作出来て使いやすく、手厚いサポートが心強い。
――どのようなプロセスでReckonerを導入しましたか?
Reckonerの導入プロセスは、検討段階からトライアル利用、最終的な契約締結まで、約1か月です。この期間中、自社サイトのデータベースを管理しているエンジニアにも参加してもらいつつ、主に自ら手を動かして検証を行いました。自ら決裁権を持っていることもあり、5分で導入を決定しました。
――具体的に、どのようなワークフローを構築したか教えてください。
3つのワークフローを構築し、日次でデータ連携が実行されるよう設定しています。
1つ目は、Yahoo!広告とGoogleスプレッドシートの連携です。Yahoo!広告からデータを取得・加工後、Googleスプレッドシートに出力したのち、Tableauでデータ可視化・分析を行っています。Reckonerに新しい連携先「Tableau Cloud」が追加されたため、Yahoo!広告とTableauの直接連携も検証しようと思っています。
2つ目は、kintoneで作成した求人票が自社サイトのPostgreSQLデータベースに自動掲載されるようにしています。
3つ目は、kintoneにある求職者情報の一部を企業向けサイトに掲載し、情報共有をスムーズに行うことを検討しています。(現在構築中)
――実際に使ってみて、Reckonerの性能やサービスの品質についてどう感じていますか?
まず「ドラッグアンドドロップで操作できて使いやすい」という点が一番の魅力です。機能的には、ワークフローの結果がSlackやメールで通知されることが便利で、データ連携の失敗に気づく監視体制を整えられるのがいいですね。
また、サポートの手厚さも心強いです。具体的なエピソードとして、エラーの問い合わせをした際に、エラー内容だけでなく、「ワークフローを作成したのでこれで試してみてください」と即座に対応してくれました。すぐに解決できる状態にしてくれたことが非常に助かりました。
マーケティングデータの可視化によりデータドリブン経営が可能に。
――Reckonerの導入により、どのような効果・変化がありましたか?
一番インパクトがあるのは、マーケティングデータが可視化できたので、リードの状況や歩留まりの変化などを把握しやすくなったことです。これにより、データに基づいたPDCAサイクルを回し、経営においてデータドリブンな意思決定ができるようになりました。Reckonerが裏で活躍しているため、Tableauを利用する社内メンバーはReckonerの存在を知らなくても、データドリブンな判断ができる体制が整いました。「溶けているインフラ」として、Reckonerがあることで現場と経営の両方が助かっています。
――Reckonerの仕組みが社内に浸透すれば、様々な部署・職種でデータの可視化や業務効率化ができそうですね。
高度なデータ分析基盤の構築とバックオフィス部門での活用を想定。
――今後どのようにReckonerを活用していくか、展望をお聞かせください。
kintoneとGoogle BigQueryを連携させ、高度なマーケティング分析基盤を構築する予定です。さらに、経理や労務などのバックオフィス部門が使用するツールとの連携も行い、情報の整理や社内業務の改善を進めていきたいと思っています。
――最後に、スリーシェイクやReckonerに今後期待することがあればお聞かせください。
マーケティングのさまざまなチャネルとの連携を拡大し、コーディング不要で社内ツールと簡単に接続できるようにしてほしいです。また、ワークフローの作成プロセスをより迅速に行えるような機能改善や、ヘルプページに「ハック」のような便利な情報を記載していただけると助かります。