顧客データ分析基盤の作り方

Yuichi Kubota

2020.10.14

概要

近年、変化の激しい市場や多様化するニーズに対応するために、顧客理解の重要性はますます高まっています。そのため、サービスの利用状況から顧客の特性や行動を分析し、事業やプロダクト開発に活かす体制を構築することが求められています。

しかし、データ分析基盤の構築・運用には、専門技術が必要かつ工数もかかるため、専任のデータ基盤エンジニアがいなければなかなか手が回っていないのが実情です。

今回は、Reckoner(レコナー)を活用して、短時間で顧客データの分析基盤を構築する方法について紹介します。

目次

なぜユーザ行動データを分析するのか

もし自社でWebもしくはアプリでサービスを提供している場合、データベースに顧客の行動データが蓄積されています。

サービスの利用データを分析することで、プロダクトの機能開発へフィードバックしたり、UX改善に活かすことが可能になります。

また応用として、ユーザの属性によってコンテンツを出し分けたり、特定の行動をした時にクーポンの配信など、パーソナライズされたマーケティング施策を実行することができます。こういったデータドリブンなプロダクト開発ができれば、顧客のエンゲージメントを向上させ、解約率の改善や、アップセル・クロスセルといったLTV(顧客生涯価値)の向上を実現することができるようになります。

では実際にユーザの行動データを分析したい場合、どのようなアプローチがあるのかみていきましょう。

方法①:手動でデータ分析環境を整える

実際にユーザの利用状況を分析する場合、一番シンプルな方法は手動でデータを抜き出して、表計算ソフトやBIツールなどで分析するアプローチです。

本番データベースからダンプもしくはファイル(CSV)で吐き出し、ローカルのPCでExcelやTableauといったソフトで分析していきます。

この方法は一番シンプルで高度な技術は必要ありませんが、いくつか課題があります。

都度データのエクスポート、集計・レポート化などを手動で行う必要があるため、運用コストが高く、リアルタイム性に欠けます。さらに、ローカルのPCで扱うデータサイズには限界があり、サービスのデータ規模が大きくなると対応できません。

Excelで扱えるデータ量はせいぜい数万行程度です。デスクトップタイプのBIツールを使用したとしても、扱うデータ量が肥大化した場合、動きが重くなるなどの性能的に限界がくるでしょう。

方法②:フルスクラッチでデータ基盤を構築する

2つ目は、定期実行するバッチを内製開発し、分析用データベースに同期する方法です。

本番データベースもしくは読み取り専用データベースから、定期的にデータ同期するプログラムを実行させることで、ほぼリアルタイムなデータに対して分析できる環境を構築します。

確かにデータ分析基盤として十分な環境を整えることができますが、データ基盤をフルスクラッチで構築する場合に以下のような課題が存在します。

  1. データを収集・加工するバッチの開発が必要
    データの収集・加工処理するバッチの開発と、さらにその実行環境(DB、ワークフローの実行環境)の整備が必要。
  2. 分析用データベースの構築・運用が必要
    専任のデータ基盤エンジニアが必要。
  3. ブラックボックスかつ属人化しやすく、柔軟な変更、拡張が困難

プロダクトのフェーズや組織の体制によっては、リソースを割くことが難しい状況も多いでしょう。

ETL × DWH × BI でデータ分析基盤を構築する

データ基盤の構築は大きく3つの機能で構成されます。

ETL:データを抽出・加工・転送する
DWH:データの蓄積・分析
BI:可視化

それぞれの機能をオンプレで構築することもできますが、今回はETL/データパイプラインのSaaSであるReckonerと、フルマネージドなDWHであるBigQuery、無料で使えるデータポータルを組み合わせて簡易なデータ分析基盤を構築するアーキテクチャーを紹介します。

Reckoner × BigQuery × データポータルで実現する簡易データ分析基盤

データワークフローを構築する

本番データが格納されているGCP Cloud SQLからデータを抽出して、BigQueryに転送するワークフローを作成します。
その際に常に最新のデータを取得するように、スケジューラを設定し、定期的にデータの同期を行えるようにします。

データポータルで可視化(ダッシュボード)

BigQueryに蓄積されたデータに対してデータポータルで接続し、ユーザ利用状況ダッシュボードを作成します。

テスト環境ダッシュボード

定期的に更新されたデータに対して可視化を行うため、常に最新の利用状況をモニタリングすることができます。

Reckoner(レコナー)を活用することで、本番データベースからデータウェアハウスへのデータ転送環境を素早く構築することができます。
変換・加工ロジックも全てノーコードで実現し、データパイプラインとして可視化されているため、ブラックボックス化するのを防ぎます。

データ基盤の構築ならReckoner(レコナー)

もし少ないリソースでデータ分析基盤を構築したいと考えているなら、Reckonerは最適なソリューションになるでしょう。
完全クラウドネイティブなため初期構築が不要、かつローコード/ノーコードで表現できる直感的なインターフェースなど、データ統合に必要な収集・加工・転送処理をシンプルかつ短時間に実現できるプラットフォームです。

もし、製品トライアルや自社の課題(ニーズ)にマッチするかどうかを知りたい場合は、お気軽にお問い合わせください。

また、Reckonerの操作感や特定のユースケースにおける活用例などにご興味ある場合は、定期的に開催しているオンラインセミナーをご活用ください。